カテゴリー:環境
地球温暖化問題は重要な意味を持つようになりました。この問題に都会で私たちが模索しながら取り組んでいることをご紹介します。
そもそも、現在の地球温暖化は問題なのでしょうか?この問いを考えて見たいと思います。
画像:NASA Goddard Space Flight Center, CC BY 2.0
こんにちはウマです。私は、様々なメディアからインスタントラーメンのごとく消費しやすい形に加工されたニュースをそのまま鵜呑みにはしない部類の人間です。何かあれば基本は疑ってかかったり、自分で可能な限り調べたりする、ある意味面倒臭い人間です。
地球温暖化問題が指摘され始めてから半世紀近く経過し、現在では研究者以外にも浸透していると言ってよい概念の「地球温暖化問題」。しかし世の中には懐疑論者はいるもので、目に見えないものは信じない、みたいな方もいることは存じています。
私はここまで極端な考えではないですが、「みんなが右だと言っているから右でしょ」という短絡的な思考はしたくないので、人類によって温暖化が加速しているという論説の根拠が知りたくなりました(この場合の"みんな"とは所謂一般大衆をイメージしました。また、そもそも思考と呼べるか疑問ですが笑)。
「レジ袋有料化」だと言われても盲目的に受け入れられないのは私だけではないでしょう。便利ですし、それなりの根拠が欲しいところです。
もっと端的に言えば、今の「地球温暖化問題があるから人類として何かやらないとね」というふわっとしたミームが理解できないという素朴な人としての疑問が根底にあります。
私は幼い頃から自然が好きで、大学時代は農学の一分野を専攻していました。今でもキャンプに行ったり生き物を飼育しています。こんな私自身がどのようにして、地球温暖化問題について自分なりに納得し、自分ごととして危機感を持ち、何かできないかと模索するに至ったのかを、ブログで複数回に渡りお話しできればと思います。
2020年7月1日、日本でレジ袋有料化がスタートしました。経済産業省のレジ袋有料化の特設Webページによれば、廃棄物や資源の制約、海洋プラスティックごみ問題、地球温暖化問題が今回の取り組みの背景として挙げられています。一方で安価なプラスチック製のレジ袋は、事業者からするとコストが低く、お客様の利便性を向上させるものとして導入しやすく、制限されてしまうと特に小売系の中小規模事業者の経営は厳しくなっていくのは理解できます。
当時、私には地球温暖化問題とレジ袋有料化は直接的に結びついて理解できていませんでした。
私が最初に考えたことは、
の2点に集約できます。
同時に、1997年の京都議定書のそもそもの根拠は何なのかすらも分かっていませんでした。自然や生き物は好きな自分ですが、納得感を持って「環境に良いことをしよう」とは言えない状況が続いていました。「二酸化炭素(CO2)排出を削減して地球温暖化を防ごう」と言われて、なぜCO2排出が地球温暖化を招くのかを知っていますか?逆に"人類のCO2排出による温暖化はウソだ"という主張は通るのでしょうか?
(世界の国々の国益と地球環境を考えてCO2排出権を売買しよう、なんていう詭弁は気持ち悪いと思っています。国益も大事だけど、そもそも地球に住めなくなったら終わりだよ、と。)
ここまで私が書いた文を読むと、科学的に論じるのは相当骨が折れることだぞ、というのを分かっていただけると思います。「人類によるCO2→地球の温暖化」という因果関係が社会メッセージの背景にあり、このような因果関係を論じようとすると、因果推論という厳格な規則で縛られた科学的な研究を通じて主張できる内容になるからです。ここでは因果推論については細かく話しません。詳細は専門書に譲るとして、全くちんぷんかんぷんの方向けに分かりやすく言うなら、「人類が築いてきた歴史は1つであるが、どうすれば人類によるCO2排出が、自然状態の地球の温暖化と比べて有意な影響を与えてきた、と主張できるのか」に根拠を示すことと等しいのです。
私も勉強中の身ですが、どうやら反実仮想などを考慮して深層氷床コアから復元したCO2データやら大気循環モデルなどなど複数のモデルやデータをもとに解析した結果、今のような仮説に帰着したそうです(後日、「地球環境問題は他人事じゃない!取り返しがつかなくなる前に皆んなに知ってほしいこと。2022年10月01日に公開」でこの論の一端をご紹介しています)。またすごく難しいのは、ある局地的なデータだけを持って地球温暖化はウソだ本当だ、と主張できない点があるようです。ここで「仮説」と表記したのは科学はそういうものだからです。なのでまだ仮説だからといって人類によるCO2排出が地球温暖化を招いたとするのは確定しないじゃないか!というつもりは毛頭ありません。(追記:前出の記事「地球環境問題は他人事じゃない」では、人為的原因での気候変動問題を研究データを示しながら可能な限り分かりやすく紹介しています。個人的には、もっと分かりやすく紹介できればなぁ、という反省はあります。精進します。)
レジ袋有料化から、こんな話しになってしまいました。自分で書いていて難しいな〜と思っています。
先ほど示した私が感じた疑問「そもそも地球温暖化問題とは何だろうか?」「人類が地球温暖化を招いているという主張があるが何を根拠にすれば良いのだろうか?」の2点への自分なりの理解とその根拠は別の機会にお話しします。
私が参照した文献もかなりデータや数式が登場していますし、世界トップレベルの様々な分野の専門家が叡智を結集して導き出した結論なので、私のような一般ピープルには難解な部分はとても多くしっかりお伝えすることが出来るか不安ではありますが。
ここで一度、レジ袋有料化や環境問題について私なりの理解状況や今のスタンスをざっと示しておきます。
私は研究者の方々がお互いのフィールドの垣根を超えて地球環境についてより深く理解する試みを長年続けられてきたことを知りました。当初はほとんどの研究者が懐疑論者だったそうですが、1990年代から2000年代に入り支持する研究者が増えていき、本当に今のペースで環境に悪影響のある経済活動、社会活動を続けると現在の生態系に取り返しのつかないダメージが出る可能性が極めて高いことも納得しました。
人も生態系に依存している生き物ですから、私は非常に心配しています。
また過去のデータよりも年々データ解析の精度が上昇するに従い、地球環境の問題について当初考えられていたよりも深刻さは増すばかりだということも理解できました。
地球表面のメカニズムとして大気中の二酸化炭素濃度の多少により、大気は地球の表層の温度を上げ下げすることも知りました。その上げ下げするコントローラーは私たちが馴染みのあるエアコンほどの精度はなく、雑な制御機構だとも知りました(例えば、CO2濃度がX%増加したから気温を1度あげよう、のような高精度ではない)。
過去35万年以上のデータを元に解析された結果から、ほぼ確実に人類の活動、特に20世紀半ばから急激にCO2濃度上昇をもたらし続けていることもデータから理解できました。
またプラスチックレジ袋の製造や輸送や廃棄時に二酸化炭素ガスを大量排出していることも知りました。
私はレジ袋有料化は大賛成ですし、スーパーマーケットの野菜売り場によくある野菜を包む透明なビニール袋も廃止して紙袋などに変えれば良いのにとも思っています。
また、プラスチックストローを紙ストローにする取り組みも評価していますし、化石燃料使用を太陽光発電などのクリーンエネルギーに転換していくことも積極的に進めるべきと考えています。
環境問題とセットに論じられることも多い食料問題についても、高収入の高次産業にばかり目を向けるのではなく農業など一次産業にも目を向けるべきとも思います。農業のあり方も今の近代農業スタイルではなく別の方法を採用する必要があるとも思っています。
また私は魚が好きなのですが、海洋資源の消費高は日本がかなり高いままであり、現実スーパーマーケットの陳列商品を見てみると養殖にどんどん置き換わっていることからも察せられる通り、天然の魚は今後ものすごく貴重になり今以上に捕獲や消費が制限される方向に動くのは仕方ないとも思っています。
このようなスタンスにいる今の私は、東京でマンション暮らしをしています。仕事の関係もあり、なかなか東京を離れられないのですが、ここで暮らしていると排気ガスやチリなどをかなり気になります。20代前半に神奈川県で暮らしていた当時、気管支喘息になってしまったのですが、バイクに乗っていて排気ガスをもろに吸い込むこともありました。その後東京に越してきてバイクは手放しましたが、未だに気管支喘息は治っていません。また、趣味のキャンプで静岡県を訪れたときなど、空気の違いに驚きます。本当に東京の空気は汚いな、とはっきりと分かります。
今この東京のマンションで何かできないかなと考えています。
一つの取り組みとしてベランダ菜園を始めました。子供の頃に小学校の自由研究でミニトマトを育てただけの野菜栽培の素人なので、色々と調べながら手探りでやっています。マンションということもあり、ご近所さんに迷惑にならないように配慮しています。ちなみに去年は屋内水耕栽培にチャレンジしましたが窓際で実施したせいかアブラムシが大量発生する事態になり、今年は断念しています。何かよい方法あれば知りたいです。
ベランダ菜園ではニンジンや紫蘇、ラディッシュなどを植えました。ホームセンターで園芸用の土を買い、大きめのプランターにセットしています。さっそく芽が出てきて可愛いものです。
ベランダでは以前からお花を植えて夫婦で鑑賞して楽しんでいましたが、実は、去年に実家からもらったニンジンの種をココピートというヤシの繊維100%を培地にして育ててみようと実験してみました。結果は水耕栽培式にしなかったのもあり見事に栄養が足りずに5㎝にも満たないニンジンがたくさんなりました。こんなことではへこたれない私は、そのうちの1つを花が咲いていたプランターの土に埋め直したところ、数ヶ月して大きさ10㎝以上に太く育ち、先ほどの5㎝にも満たないニンジンたちと共に我が家の食卓に並び彩りを与えてくれました(⌒▽⌒)。
こんな経験くらいはした私たちは、地球温暖化と東京の無機質な風景に彩りを加えたいとの思いから、今年は一段レベルアップして新たにプランターを3つほど用意して、野菜作りを本格的にやってみようと取り組みはじめました。
土いじりは人間に合っているのか、すごく落ち着けるのでおすすめです。
このベランダ菜園がなぜ地球温暖化問題に対する自分たちの現時点でのアンサーかというと(やっとこの投稿の本題につながってきました汗)、日本を含め世界中に普及している近代農法は、土地を切り開き、土を耕し、肥料をまき、種や苗を植えて収穫し、また土を耕し...を繰り返すものです。この手の農法は土壌中や植物からの空気中への二酸化炭素放出量が多く、地球温暖化への影響度合いとして高いそうです。これはnetflixで配信されているドキュメンタリー映画のkiss the groundを切っ掛けに知りました。
(netflixはこうしたメディアがあまりスポットライトを当てない影の部分をテーマにしたドキュメンタリー映像も豊富で、好奇心も満たされるので好んでいます。)
このような近代農法の負の側面を知り、またスーパーマーケットで購入する野菜の形がなぜその形なのかを知るに連れて、体にも良く環境にも良い野菜を自分たちで作れないか、と発想したことからベランダ菜園のスタートになりました。先ほどのチビニンジンたちも非常に味が濃く、スーパーマーケットで買った立派なニンジンよりもずっとニンジンの香りがありました。私たちはこういうニンジン本来の香りを味わえる方が好みだと分かったのもよかったです。
私たちのベランダ菜園はスタートしたばかりですが、種を植えたら、その土は収穫後はなるべく耕さないようにしてみようと思います。ベランダ菜園のプランターという小さな環境で土壌の状態を改良していくのは、広い土地でやるよりも難しいとは思いますが、菜園と同時に土壌についても学べる絶好の機会だと捉えて活かしていきたいです。
私たち二人は、都会のコンクリートジャングルでも環境に優しいベランダ家庭菜園が増えれば面白そうだよねと、よく話しています。
日本は経済発展を遂げましたが、地球環境に対してももっとフレンドリーになっていきたいものです。
つづきは「地球環境問題は他人事じゃない!取り返しがつかなくなる前に皆んなに知ってほしいこと。」です。
Long Life Journeyでは、今後もためになる情報発信を続けていきます。よろしければ定期的にチェックしてみてください。